主催者あいさつ
日本ばら切花協会 会長 神生賢一
第35回全国ばら切花研究大会が全国各地の生産者をはじめ、関係する皆様が一堂に会し、ここ青森の地で盛大に開催できます事を心から感謝申し上げます。
 今年のテーマは「日本のばら生産の将来を考える」とし、花の先進国であるオランダの見地に立っての提案。輸入の急増が懸念される、中国をはじめアジアの生産の現状と将来展望。そして、それに対応する経営戦略を「育種」と日ばら会員の経営アンケートから見る、ばら切花経営〈東北編〉の分析から明らかにしていきたいと思います。
「記録更新」が今年を象徴する言葉になりそうな程、自然界も社会も人間自身も脅威的で、予測を超えた事が起こる一年です。
 私達に影響の大きい、気象の面では竜巻、集中豪雨、酷暑、そして度重なる台風と自然の厳しさを見せ付けられました。この青森県でも台風18号ではりんごをはじめ、農作物に甚大な被害があったとお聞きしております。心よりお見舞い申し上げます。
 また原油も、緊迫した世界情勢の中で高騰し、石油製品の値上がりが心配です。
 人間の体力の限界に挑戟するスポーツでは、アテネオリンピックでの日本選手の活躍に感動しました。あの力強さや精神力に学ぶところは沢山あります。また先日、大リーグの年間安打記録を塗り替えたイチロー選手のように、投球に自在に対応するバットコントロールを私達も経営面で身に付けたいものです。
 不可能の代名詞と言われた「青いバラ」の誕生のニュースにも驚かされました。新たな消費の拡大に繋がるものと期待したいと思います。
 この二日間の研究大会を通じて、めまぐるしく変化する環境に応じた、日本の将来のばら経営の姿を見出す事を切に望んでおります。
御参集を頂いたみなさんにとって有意義な大会になる事を祈念すると共に、開催にあたり、御尽力を頂きました青森県をはじめ、関係各位に感謝申し上げ、あいさつといたします。