第46回日本ばら切花協会通常総会 会長あいさつ
本日は全国の各支部から代議員の皆様、そして支部長、理事の皆様と多数のご出席を得まして第46回の通常総会を開催できます事に感謝申し上げます。
また、農水省花き対策室課長補佐の川端様、滋賀県農林水産部主幹の須田様、花普及センター専務の西岸様を始め、たくさんのご来賓のご臨席を頂きました。厚く御礼申し上げます。
 さて、近頃の消費者の農業への関心の高まりの中で環境負荷に配慮した生産が時代のニーズであります。また輸入のバラに対抗するにはバケット流通など鮮度を保持した状態での流通の整備が必要です。昨年の総会で群馬県の大澤会長からバトンを受けて、一年が過ぎました。会費の値上げの承認を頂き、協会は値上げをして何が変わるのかという、会員のみなさんの期待にどう応えるかを執行部一同 懸命に考えて参りました。
 具体的に日バラの組織をあげて取り組んでいかなければならないのは生産技術とそれに関わる情報の提供、そして消費宣伝だと思っています。特別委員会において会員のメリットに繋げる事を目標にして技術及び品種部会にわかれて検討を頂いているところであります。  
 昨年、好評を頂きました、研究大会は静岡県を会場に今年度も中身の濃い内容で企画がすすんでおります。技術の研鑚はこれでいい ここまでという事はありません。先日の父の日のチャリティー事業の折、東京から名古屋、大阪と各会場を回って、みなさんから提供いただいたバラを拝見いたしました。
どこの会場も病虫害が殆どみられない、切り前も適度な良質のバラばかりでした。出荷や集荷のシステムを変えたというのも改善された大きな原因かもしれませんが、最近 各産地のバラの品質が一層 向上してきた事は事実です。

そんな手塩にかけたバラが今年は四月以降、近年になく安い。いろいろな理由はあると思いますが明らかに過剰の状態のようです。自主的な生産調整システムの検討も視野に入れながら、再生産価格の維持に向けた活動も今後、必要になってくるかもしれません。明日はお二人の先生から最新の消費者の動向について、それぞれのお立場からご講演をいただきます。きっと有意義なお話がきけると思います。
消費宣伝は工夫を凝らして 効果の上がるような取り組みを今後、していくべきであると思います。後処理剤がもっと普及すればバラの消費は格段に伸びると思われますし、ターゲットを絞った 個性を主にした宣伝も今後は検討していく必要があると思います。消費動向は目まぐるしく変化しております。しかし、バラに対しての高級感の意識は根強く、プリザーブドフラワーの人気にみられるように満足の得られるバラはドライでも高値で売れるのです。
これからの協会の活動を活発にしていくには今日お集まりの皆様をはじめ、一人でも多くの皆様のお力が必要です。代議員制をとって10年になりますが
今後は全員への呼びかけを行うことや関西地区での開催も考え、会員の意見の反映と集約に努める所存です。
本日は建設的なご意見を頂き、有意義な総会になることをお願い申し上げ挨拶と致します。