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会長あいさつ この数年の不況の中、日ばら協会も数多くの問題をかかえています。大沢顧問の意を引き継ぎ一人でも多くの会員に理解していただくため1年をかけ岐阜県の実行委員の方たちを交え検討をかさねてきました。6人の講師をはじめ、大川、福井両教授のまとめに一人でも多くの会員に理解していただき、明日につなげていただきたいと思います。 |
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米村浩治氏 「アジアにおける花き生産の現状と将来動向」 アメリカのローズインクが解散したのも、農業においても世界的な視野で考えなくてはならない時代である。現在日本においても韓国、中国と取り巻く環境は楽観出来ない状況にある。熱帯高冷地(2000m)においてはその比でもない。 日本の園芸は、常に挑戦し続けてきた。保守は、発展の大敵これからも挑戦続けていただきたい。 |
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高橋正行氏 「元気のでる日ばら協会生産者への提言」 最近のデフレ景気の中、切花単価も下降の一途です。しかし日本の切花の品質は、世界的に見て群を抜いて高位置にあります。とお褒めのことばをいただきました。鮮度保持に関して生産者に大きな提言をいただきました。バラに関して1日も長く良い状態に保つのは、花屋、消費者の段階で処理することが一番長持ちするとのこと、生産、出荷段階においては湿式、乾式 を問わず恒温輸送が必須条件である。 最後に、世界一の日本のバラ、輸出も考えに入れては、とのご意見もいただきました。 |
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加藤克彦氏 「バラ育種の現状」 日本のバラ生産においては、特異性を最も要求される作物と思います。ローテローゼに示すように1個人の育種家によって作出されたように大規模な施設を持たなくても作出する可能性があります。今までにハイネス雅、ロゼヴィアン、ハイネス愛と作出してきました。技術的にまだまだ問題が多くありますが、挑戦して行きたいと思いますとのことでした。 |
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1日目総括 福井博一氏 福井先生には、自論でもある世界的視野を持ってこれからの経営に取り組んでいただきたいとのユーモアを交えた講演をしていただきました。締めくくりとして3講師に共通の日本の園芸のあるべき姿をなげかけていただきました。 以後、講師先生方をまじえ質疑応答に活発な意見が出ました。 |
稲葉実行委員長 あいさつ |
講演風景 |
業者、会員による品種展示 |
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臼井仁司氏 「バラの少量土壌培地耕」 経営をとりまく環境が悪化している中、少しでも経費の削減を考え、ロックウールの施設を利用して栽培研究をしてきました。土、土とピートモス、土とヤシガラ等の比較、ロックウールとの比較をデータを元に講演されました。現在、滋賀県には実用化されているとのことでした。 |
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藤原 誠氏 「世界の剪定法を変える 一本残し剪定法」 父に剪定をしてもらった時、思いもよらない低い位置で切ってしまいました。もうだめかと思った株から思いもかけずすばらしいシュートが出てきました。これを栽培につなげられないかと試行錯誤の結果この栽培方法が生まれたとのことです。今は、ほぼ完成し、数多くの生産者が実行されているとのことでした。 現在、特許も出願中とのこと、その目的は、日ばら会員に一人でも多く理解していただき、これに勝る技術をあみだしていただきたいとのことでした。あくまでも特許出願は、技術保持のためであり会員には特許料は取りませんとの暖かいおことばがありました。 |
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アンディー松井氏 「私のバラ経営戦略」 40年前アメリカに渡り、輪ギク、バラ、ランとアメリカのニーズに合った作物を栽培して激動のアメリカ資本主義社会に合った経営をされています。 常に今、今ではなく、これから何が必要かをデータを元に経営を展開されているとのことです。スケールが大きすぎて今ひとつでした。でも松井さんの情熱だけは伝わったように思われます。 |
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2日間を総括されて 大川 清氏 大変意義深い2日間と思いましたとの事でした。 1時間余の質疑応答の間途切れることなく活発に意見交換がなされました。 |
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今年の研究大会は、370余名の参加を得まして2日間6名の講師、2名の教授による総括と、研究大会が名のごとくの大会となりました。会員皆さんに少しでも実のある大会でしたでしょうか?
ロビーには、晴海で行われたインフォラータの写真展示、アンケートの収集など、少しでも会員各位への情報公開と各委員会による思いを表しました。これからもご意見、ご要望等お聞かせください。
講演内容については、技術的な部分も多々ありますので詳細については会報に詳しくのりますのでもう少しお待ちください。
最後になりましたが、岐阜県の稲葉実行委員長はじめ、実行委員の方々には心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。